横浜・野毛が「IZAKAYAの聖地」「バーホッパーの楽園」となった仰天の経緯、仕掛け人と歩いてわかった「飲みベ表明バンド」が海外でウケた理由

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「まず、女性にとって『ウザい人から話しかけられたくない』のは万国共通なのだな、と(笑)。あと、『コミュニケーションを拒絶しようとする日本人らしいアイデアだな』というシニカルな反応もありましたね」

また、前出のマシューさんは、アメリカ人の立場からこう分析する。

「日本を訪れる外国人の多くは、滞在している間にできるだけ日本人と交流したいんです。僕も来日したての頃は、積極的に日本人に話しかけていました。『この人に話しかけていいんだ』というサインが伝われば、異国でのバーホッピングももっと楽しくなると思います」

4月19~20日は一大イベント「野毛大道芸」が開催される。100人規模のボランティアが支えており、中列右から2番目が小林さん

じわり広がる国内の反響

国内にもじわじわと反響は広がりつつある。新潟や富山など県外からも「こんど野毛に遊びに行くので、リストバンドを送ってほしい」とのメッセージが小林さんのもとに届いている。

連日、発送作業に追われる“仕掛け人”の小林さん。「今後はこのリストバンドのムーブメントが、全国の歓楽街にも広がってほしい」と、これからの展開に期待を寄せる。

「基本的なデザインルールは押さえてもらいつつ、全国各地でどんどん真似してもらえるとうれしいですね。そのことで、世代や立場を超えたコミュニケーションがより円滑になることを願っています」

4月中は一部店舗で「#今夜のリストバンド」のサンプルを無償配布している。その後は6枚セットを500円(税別)で販売する予定だ。詳細は「#野毛で会いましょう」のInstagramアカウントまで(写真:筆者撮影)

取材後、小林さんの案内で、野毛の街を4軒ほど「はしご酒」した。行く先々で「あー、小林さん!」と店主や常連さんとの会話が繰り広げられる。かと思ったら、たまたま隣り合った人との会話から「このリストバンド、面白いね。ニューヨークの雑貨店に置いてもらえるか聞いてみるよ」と思いがけぬ展開に。これぞ、野毛のグルーヴ感なのだ。

堀尾 大悟 ライター

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ほりお だいご / Daigo Horio

慶応大学卒。埼玉県庁、民間企業を経て2020年より会社員兼業ライターとして活動を開始。2023年に独立。「マネー現代」「NewsPicks」「新・公民連携最前線」などで執筆。ブックライターとしても活動。

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