横浜・野毛が「IZAKAYAの聖地」「バーホッパーの楽園」となった仰天の経緯、仕掛け人と歩いてわかった「飲みベ表明バンド」が海外でウケた理由

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「あるお店で見かけた『ブサイクなナンパお断り』という張り紙が面白くて、初めは女の子をおじさんの“ウザ絡み”から守るイエローカードをつくろうかな、と思ったんです。でも、いろいろ話を聞いてみると『実は話しかけてほしい気分のときもあるんだよね!』との声も多かったんです」

もう1つ、着想の契機となったのは、SNS「Threads」で見かけたある日本酒好きの女性のつぶやき。

「呑んでる時話しかけて良いですよ!リストバンドでも作ろうかな」

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リストバンドのアイデアに関するThreadsでのやり取り。「このスピード感、SNSならではですよね」と小林さん

小林さんが即座に反応し、「本当につくりませんか?」とメッセージを送ったところ、意気投合。知人のデザイナーを交えて意見を出し合い、アイデアを「赤・黄・青の3種類のリストバンド」の形にしていった。併記する英語のメッセージは、小林さんの「飲み友達」で横浜に在留するアメリカ人、マシューさんが監修を担当した。

「全国の歓楽街にリストバンドが広がってほしい」

それぞれの分野のプロが「面白そう!」と集まり、ワイワイと本気で遊びながら制作した「#今夜のリストバンド」。着想から2カ月弱というスピードで、4月3日にリリースされた。

小林さん(右)と、飲み友達のマシュー・チェリーさん。マシューさんは「#今夜のリストバンド」の英語メッセージの監修を担当した(写真:筆者撮影)

いの一番にメッセージをくれたのは、横浜在住で「ラーメンと野毛飲み歩き」をテーマに発信するアメリカ人インフルエンサーだった。

「クールなアイデア! 今ちょうど野毛に来ているから、このリストバンド譲って!」

その後、海外の各種メディアに次々に取り上げられるようになり、海の向こうから「リストバンドほしい!」のメッセージが続々と――の顛末は、冒頭で紹介したとおりだ。この想定外の事態について、“仕掛け人”の小林さんは次のように語る。

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