ウイルス変異?生活の変化?流行のピークがずれている「急性胃腸炎」で考えられること《ノロウイルス》対策がまだまだ必要なワケ 

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私たちの体はウイルスに一度感染すると、そのウイルスに対する免疫を獲得する。これにより感染をある程度予防できる。これを応用したのがワクチンだ。

一方、次々と変異するウイルスに対しては、それぞれの免疫を獲得するのに時間がかかるので、タイプが変われば、大規模な感染が引き起こされる可能性がある。

何度でもかかるという問題はあるものの、症状については「今後はわかりませんが、今のところはタイプが変わっても、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の症状に大きな変化は起こらないと考えられています」と、岡部医師は話している。

大切なのは日常生活での予防

ワクチンがあればいいのだが、ノロウイルスは培養細胞や小動物での増殖に成功していないことから、ワクチンの開発に困難を伴うそうだ。このため、大切なのは日常生活の中での予防となる。

予防の柱となるのは、きちんとした手洗いと食品の十分な加熱だ。以下のような注意が必要となる。

昨今、岡部医師が重視しているのは、飲食店などでの取り組みだ。

調理人の場合は、調理師資格を取得する際に食中毒防止策を学んでいる。食品関連事業者には、食品の安全性を確保するための国際的な衛生管理基準であるHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が、日本でも2021年、義務づけられている。

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