トランプ大統領の相互関税、予定通りに全面発動-100年強ぶりの高税率に

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トランプ氏はホワイトハウスで開かれたイベントで、「関税発動でこれまでに見たことのないレベルで資金が流入している。米国にとっても他の国々にとっても素晴らしいことだ。われわれは長年、他国から食い物にされ、虐げられてきた」と語った。

トランプ氏はさらなる関税措置も予定している。8日にワシントンで開催された共和党下院議員の資金調達パーティーで、かねて計画していた医薬品への輸入関税を「近く」発表すると表明。同氏はこのほか、木材や半導体への関税賦課の方針も示している。

一方、日本や韓国などの主要同盟国が関税措置の軽減を要請して米国との交渉に入ることには歓迎の意向を表明した。「オーダーメード」方式のディール取りまとめの協議に向けて「非常に順調に」進展していると語った。

報復

トランプ氏の関税政策によって、世界経済が直面するリスクは増大している。中国は「最後まで闘う」として米側の圧力に屈しない姿勢を表明。緊張激化で習近平国家主席との電話会談の可能性は遠のき、世界の二大経済大国間の貿易戦争長期化のリスクが高まっている。

中国に対する関税率104%は、合成麻薬フェンタニルの米国への流入に関連して先に課した20%と、9日から賦課する34%の相互関税に加え、米国産品に対する中国の報復関税(34%)に対抗する50%の追加関税から成る。

中国は現地時間9日午後時点では、米国との通商に関する「白書」を出したものの、具体的な対抗措置を発表していない。2月と3月に米国の関税が発動された際には、直ちに報復措置を打ち出していた。

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