現代は仕事と婚活の両立が難しい時代です。平成の初めごろまでは、大企業を中心に内々に、美しく品のある女性を「お嫁さん枠」として採用する習慣がありました。もちろん「お嫁さん枠」の存在は公にされることはありませんが、現実として当時は「お嫁さん枠」が新入社員全体の2〜3割を占めていた企業もあったようです。
この時代には、親身になって結婚の世話をする上司が存在し、「もう2年目になるね。そろそろ結婚を考えたほうがいいんじゃないか」「○○部の○○くんは優秀だから、結婚相手としてどうだろう?」などと声をかけて、職場内で自然に縁談を進めることも珍しくありませんでした。
結婚が決まった女性は、職場のみんなに祝福されて「寿退職」して専業主婦に。男性は安定した家庭があってこそ仕事に集中できると考えられていたのです。
「お嫁さん枠」消滅で求められる婚活力
今は、結婚を後押しする上司はほとんどいなくなりました。当時は「親切」と捉えられていた「彼氏はいないの?」「そろそろ結婚を考えたら?」「あの人とお似合いだよ」といった言葉は、今はハラスメントと捉えられてしまう。その結果、会社での縁談話は消滅しました。
かつてはご近所にもお見合いをセッティングする仲人さんたちがいたものですが、そうした人たちも高齢化が進み、引退して後を継ぐ人もいなくなっています。現役の仲人さんたちはよく「最近の若い女性は結婚したがらなくなった」「女性が仕事に目を向けるようになり、結婚への関心が薄れてしまった」と嘆いています。
職場や町で縁談を世話してくれる人がいなくなったことで、結婚を望む人たちは自ら積極的に動かなければなりません。「自分で自分をプロデュースする力」が求められるようになったのです。異性に対して自分をしっかりとアピールできなければ、結婚のチャンスをつかむことは難しい時代です。
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