【一部改良で商品性がアップした人気コンパクトSUVの2台】トヨタ「ヤリス クロス」対ホンダ「WR-V」徹底比較。両モデルとも特別仕様車を設定
なお、荷室の積載量もWR-Vのほうが上だ。荷室容量は、後席の背もたれを起こした5名乗車時で458L。荷室最大幅は1350mmを確保し、21インチと25インチのスーツケースを2個ずつ搭載することができる。対するヤリス クロスの荷室は、5名乗車時で390L。荷室幅自体は1400mmでWR-Vよりやや広いが、荷物を積載できる容量という点では、ヤリス クロスはやや劣るといえる。
パワートレインの違いについて

ヤリスクロスの優位点は、選べるパワートレインや駆動方式が豊富という点だろう。ガソリン車2WD(FF)のみのWR-Vに対し、ハイブリッド車も設定し、ガソリン車とハイブリッド車の両方に2WD(FF)と4WDを持つ。
とくにヤリス クロスのハイブリッド車は、トヨタお得意のシリーズ・パラレルハイブリッド方式を採用し、余裕の走りと高い燃費性能を両立する。エンジンには1.5L(1490cc)・直列3気筒を採用し、走行用モーターとマッチング。発進時や低速走行時などはエンジンを停止して電気モーターのみで走行。車速が上がり通常走行する際は主にエンジンを使用する。また、急加速時などアクセルを強く踏み込んだときや高速道路走行時は、モーターの動力が必要に応じてエンジンをアシストする仕組みだ。
こうしたシステムの採用により、ヤリス クロスのハイブリッド車は、燃費性能も良好だ。WLTCモード値で2WD(FF)が25.0~30.8km/L、電気式4WD機構のE-Four搭載車でも26.0~28.7km/Lを誇る。対して、WR-Vは、1.5L(1496cc)・直列4気筒エンジンを搭載。燃費性能はWLTCモード値16.2km/Lだ。ちなみに、ヤリス クロスのガソリン車でも、WLTCモード値で2WD(FF)が17.6~19.8km/L、4WDが17.1~18.4km/L。ハイブリッド機構がなくても、WR-Vを凌ぐ燃費性能を実現している。
走行性能では、WR-Vのエンジンは最高出力87kW(118PS)/6600rpm、最大トルク142N・m(14.5kgf-m)/4300rpm。対するヤリス クロスでは、ガソリン車が最高出力88kW(120PS)/6600rpm、最大トルク145N・m(14.8kgf-m)/4800~5200rpm。4気筒のWR-Vに対し、ヤリスクロスは3気筒だが、出力やトルクは同等かやや上だ。
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