マネーフォワード、IT投資から人件費予算を狙う「AIエージェント」で業務自動化を加速、2025年内に順次提供開始

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マネーフォワードはバックオフィス向けの「AIエージェント」を開発する構想を発表した(筆者撮影)
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「AI社員」が企業の人材として働く時代が始まる――。マネーフォワードは2日、「バックオフィスAIカンパニー」を目指す新戦略「Money Forward AI Vision 2025」を発表した。

人間と協働して業務を自律的に遂行する「AIエージェント」をデジタルワーカーと位置づけ、従来のITツールとは一線を画す存在として提供する構想だ。単なるSaaS製品の進化にとどまらず、企業におけるIT投資の概念そのものを塗り替えようとしている。

IT投資から人件費予算へ

企業がITに割ける投資予算は売り上げの数%程度だが、人件費予算は数十%にも及ぶ。ここに着目し、「AIをあくまでITツールではなく“人の代わり”として導入する」という視点を持ち込むのがマネーフォワードの狙いだ。辻庸介社長によれば、SaaSとしての市場規模である約2.2兆円を超え、より大きな人件費の枠組みに働きかけることを目指しているという。

特に経費精算や会計処理、人事管理など、ルーティンが多く人手不足が深刻なバックオフィス業務をAIエージェントに担わせるという。

この取り組みが実現すれば、企業の組織構造や働き方は大きく変化しそうだ。マネーフォワード ビジネスカンパニーの廣原亜樹CPO(Chief Product Officer)は、少子化が進むなかで依然としてやるべき仕事は山積していることを指摘し、「人間が減っていく状況だからこそ、AIとともに働くのが最も幸せな選択になる」と見通している。

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