実は日本一の神戸空港、「実力発揮」に向け残る課題 国際線就航も“鉄道”はポートライナーだけ

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主力の路線は羽田便や新千歳便、沖縄便など。国内の12都市への路線がある。大阪国際(伊丹)空港の発着枠が取れない後発の航空会社であるスカイマークやフジドリームエアラインズ(FDA)などが、多くの便を発着させているのが特徴だ。

これだけ多くの人が利用する空港なのに2006年の開港以来、長らく国内線しか就航していなかった。

神戸空港 滑走路 貨物船
神戸の沖合の人工島に位置する神戸空港。フジドリームエアラインズは青森・花巻・松本と結ぶ便を運航(筆者撮影)

これまで国内線ばかりだった

神戸空港は本来、沖合の埋立地に作った海上空港で24時間運用できるはずだったが、運用できる時間帯は当初1日15時間、発着便数は1日60便(30往復)までと制限された。

1994年に開港した関西国際空港の経営に対する配慮だ。このため神戸空港には国内線しかなかったが、風向きを変えたのは訪日外国人観光客(いわゆるインバウンド)の増加だ。

関西国際空港の年間発着回数の上限は23万回とされてきたが、2019年に実際の発着回数が20万回を超えた。運用の変更で上限は30万回まで増やせるが、さらなる航空需要に応えるにはどうすればよいか。多少の曲折はあったが、関西経済界は「神戸空港の運用制限を緩和すればよい」という結論にたどり着いた。

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