実は日本一の神戸空港、「実力発揮」に向け残る課題 国際線就航も“鉄道”はポートライナーだけ
ただ神戸空港の弱点は、空港としての規模が小さいということ。もとより関西国際空港の経営にとても気遣いながら作った空港のため、2500mと短めの滑走路が1本だけ。燃料をたくさん搭載する欧州や米州に向かう長距離便の離陸には使えない。
従って就航する国際便は今後も、東アジアや東南アジアに就航都市は限られる。長距離便や格安航空会社(LCC)は関西国際空港を利用し、日本からアジアへのビジネス客や、京都を訪れないアジアからのリピーター観光客は神戸空港を使うといった、すみ分けが発生しそうだ。
混雑するポートライナー
加えて神戸市街から神戸空港へ向かう新交通システムのポートライナーは朝夕ラッシュ時に、すでに増発の余地がないほど過密なダイヤで運転しているが、通勤通学の乗客で混雑がひどいとの指摘が多い。
神戸空港の出発便が多い午前7時台や、到着便が多い午後6時台とは時間帯がずれてはいるが、旅行のための大きな荷物を持って移動するとなると、ちょっとした気合いと根性が必要になってくる。

三宮と神戸空港を結ぶポートライナー。通勤通学の足でもあるため、とくに朝夕の混雑が指摘されている(筆者撮影)
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