これはホラー映画ではなく現実の世紀末、「世界経済へのトランプ自爆テロ」で資本主義は終わり、新しい時代が来る

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競馬である。

6日は、阪神競馬場でJRA(日本中央競馬会)主催の大阪杯というG1(芝コース、距離2000メートル)がある。

だが、日本の最強馬たちはUAE(アラブ首長国連邦)のドバイワールドカップデーへ。ここで4月5日には、G1レース5つ、G2レース3つが行われる。

今回、日本調教馬は、なんと38頭が出走予定だという。年々出走頭数が増えていき、どうせ輸送するなら帯同馬代わりに同じ厩舎の馬を複数出走させるのは合理的だし、何といっても日本競馬の支配者である社台グループは世界に馬を売っていくから世界での実績を上げたいから、採算とは別に海外重視になる。

「世界ダントツの日本競馬」を創るために番組改編を

しかし、賞金が非常に高く、また円安なので、採算面でも行かない理由はない。ということで、大阪杯は抜け殻のようなG1になっている。

そこで、これは誰もが言っていることだが、JRAには番組改編を提案したい。例年3月に中京競馬場で行われているG2の金鯱賞(芝コース、距離2000メートル)をG1にする。これはドバイへの前哨戦にもなる。

また、前出の大阪杯は昔の産経大阪杯の時代に戻し、G2とする。そして、上半期のチャンピオン決定レースとして6月に阪神競馬場で行われる宝塚記念(G1)は、実力勝負になるように、2200メートルからコース変更をして、2400メートルとする。もう一方のチャンピオンレース、年末の有馬記念は、中山競馬場で引き続き行うが、内回りの芝2500メートルではなく、外回りの芝2200メートルとする。

日本競馬がいまのように特殊な競馬のままでは、せっかく実質世界一なのに、ダントツの世界一の馬づくりのチャンスを逃す。強い馬のためには、タフなレース、実力勝負のレースとなるようにしたい。いまのように勝負が、枠順や展開に左右されすぎるのは、1つには、コースの問題があるから、実力が出やすいコースのG1を増やすべきである。

一方で海外遠征の増加は歓迎すべきだから、悔しいようでも海外競馬のスケジュールの合間を縫うようであっても、「超一流馬が集まる日本G1」になるように、番組を改編してほしい。

さて、5日のメインレースであるドバイワールドカップ(G1・ダート2000メートル、1着賞金約700万米ドル)の本命は、フォーエバーヤング。また、ドバイシーマクラシック(G1・芝2410メートル、1着賞金約350万米ドル)はシンエンペラーが最有力。ともに矢作芳人厩舎だ。さらに、ドバイターフ(G1・芝1800メートル、1着賞金290万ドル)はリバティアイランドほか。全力で応援したい。

※ 次回の筆者はかんべえ(双日総研チーフエコノミスト・吉崎達彦)さんで、掲載は4月12日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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