ゴリラのロゴでおなじみ「ゴーゴーカレー」意外にもインドネシアで店舗急増はなんで?世界最大のイスラム教国で「カツカレー」は通用する?

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実はゴーゴーカレーの成長には、レトルトの技術が欠かせなかった。

ゴーゴーカレーの事業は大きく2つあり、1つがもちろん店舗運営。そしてもう1つ、業務用および家庭用レトルト商品も、店舗運営と肩を並べる規模に拡大してきているのだそうだ。

業務用とは、学食や社食、一般の飲食店などに販売するルウのこと。

ゴーゴーカレーで提供しているものとは味が若干異なり、「ゴーゴーカレー監修の金沢カレー」という扱いになるそうだ。ガストなどでも展開されている。

そして個食用のレトルトパウチも重要な商品ジャンルだ。一般的に、レトルトカレーの需要は数年前から高まっていたが、とくにコロナ禍の巣ごもり需要で大きく伸びた。

ゴーゴーカレーにおいても、これまで家庭用レトルト商品で限定味やコラボ商品を多く販売しており、コロナ禍を機に販売が伸びているだけでなく、多彩さという、ブランドの魅力形成にも一役買っているのだ。

ゴーゴーカレーの成長に不可欠で、海外展開においても中心的な役割を果たすのがレトルトの技術。常温で保存でき、賞味期限が1年半と長く、輸送効率もよい。人件費を抑えながら安定した品質を担保できるなど、メリットだらけだ(撮影:今井康一)

そして今後の海外展開拡大においても、レトルトのメリットが今まで以上に発揮されることになる。

なお、ゴーゴーカレーの店舗で提供しているのは、製造後すぐにチルド輸送したルウ。レトルトは殺菌のため加圧加熱されることから、風味などが若干異なる。チルドはその点、作りたてに近い味を味わえるのだが、反面、賞味期限は短くなる。

以上3つが、西畑氏に「これなら世界で成功できる」と思わせた要素だった。ただ、これだけなら、当てはまる日本のカレーチェーンは多いだろう。

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