「会議が進まなくてイライラする!」「上司の一存で自分の企画がひっくり返る…」そんな時こそ実践したい“デンマーク人の雑談術”

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雑談と言っても、豊富な知識も気の利いた冗談もいらない。時間もかけなくていい。たった3分、軽く会話をするだけでいい。

どんな雑談が繰り広げられているか、これから紹介していこう。

「ちょっと話そう」がきっかけで大きな成果に

あなたも経験したことがないだろうか。

長時間にわたって何度も会議で話し合っても解決しなかったのに、誰かとたわいもない話をしているうちに、パッと解決策が浮かんだこと。

通勤中にバッタリ会った他部署の人と話しながら歩いていたら、思いもしなかった企画のアイデアを思いついたこと。しばらく連絡を取っていなかったのに、ふと顔が思い浮かんで連絡をしてみたら、良い情報やアドバイスをもらえて視界が開けたこと。

矛盾するようだが、本当に良い仕事をするためには、仕事に「真面目に」向き合ってはいけない。むしろ、テキトーに気楽に構えて、誰かと雑談すると、意外にも突破口が見えてくる。

重たい空気が流れる職場から良いアイデアは生まれない。

緊張感が漂う会議室からイノベーションは生まれない。

長時間の会議を何回繰り返しても、良い解決策には辿り着けない。

本当に良い仕事をしたかったら、真面目に考えるよりも、軽いノリで、誰かに話しかけてみた方がいい。そこから予期せぬブレイクスルーが起こる可能性がある。

コペンハーゲンの運河沿いに佇むモダンな建物内にある「ブロックスハブ(BLOXHUB)」は、サステナブルな都市開発とイノベーションを促進する「ハブ」である。

同機関は、サステナビリティ事業に関わる企業や個人のみが会員になれるというユニークなコワーキングスペースを運営している。

コワーキングスペースには、カラフルなソファ、視覚的に面白い半個室の会議用ブース、オシャレな共有デスクなどが置かれている。他にも、コーヒーマシンのあるキッチンスペース、素敵な景色を見下ろせるルーフトップなどもあり、カジュアルに立ち話や、軽いおしゃべりができる。

ブロックスハブはそんな「カジュアルな場のチカラ」を活かして、企業・教育機関・研究機関・個人など、国内外の多様なステイクホルダーをつなげ、まさに「ハブ」の役割を果たしている。同機関で働くヤコブとアンブリットによれば、このカジュアルなスペースには「何か」を起こすチカラがある。グローバルネットワーク担当のヤコブは、カジュアルな場での「数分間の雑談」が、侮れない成果を生み出すと指摘する。

「僕は今日、秋のイベントのために5分会議を2回したんだけど、それで一緒に仕事ができる可能性も見えたし、全体像が見えた。後日改めて本格的な会議をセッティングするかもしれないけど、それよりも、このカジュアルなスペースでする軽い会話から自然と協力関係が生まれて、その後の成果につながっているんだと思う」

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