
ルンバは、ただの掃除機から「賢い掃除機」へと進化しています(写真:市田ほのか/PIXTA)
AIの進歩をはじめ技術革新が大きく進み、「第4次ロボットブーム」が進行しています。その核心は「ロボットの大衆化」「ロボットの文系化」。生成AIが日常になったように、誰もがロボットを使いこなす時代がすぐそこまで来ています。
ロボット大賞(経済産業大臣賞)など国内外での受賞多数、Panasonic所属で日本科学未来館の展示監修も手がける安藤健氏が、今知っておきたい「ロボットの現在と未来」を解説します(全3回、今回は第3回)。
※『ロボットビジネス ユーザーからメーカーまで楽しめるロボットの教養』より抜粋、編集しています。
ルンバはなぜウンチを吸わなくなったか?
部屋に落ちているゴミは全部吸う。そのシンプルな原則だけでは、悲劇が起きてしまいます。
吸っては困るもの、それは「ペットのウンチ」です。
掃除ロボットがウンチを吸い込もうとすると、掃除ブラシにより家中に糞がまき散らされ、そして、塗りたくられるという最悪の事態を引き起こしてしまいます。
SNSで検索してみると、絶叫や嘆きが書き込まれています。このときばかりは、可愛らしいペットも少し憎く見えてしまうものです。
面白いことに、この難題を解決するために、最近ではルンバが最先端のAIを活用したのです。床にあるペットのウンチを認識し、それを避ける機能が開発されました。
「Roomba j7+」に搭載されたこの機能は、「Pet Owner Official Promise」という制度と一緒に発表され、万が一にも、ウンチを踏んでしまった場合には、無償で新品に交換が可能という技術への自信をにじませています。
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