「人口減少→不動産暴落」を信じる人に欠けた視点 東京一極集中の傾向はしばらく続いていく

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(撮影:今井康一)

47都道府県で人口が増加しているのは、1都2県にすぎない(総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」2024年)。その2県の増加数はほぼゼロに近く、東京都だけ約7万人増えている。東京一極集中はいまだに変わっていない。私は30年近く人口・世帯数予測を仕事でしており、この傾向は今後一層加速すると予測している。なぜそんなことが起こるというのだろうか?

東京都の人口予測を発表しているのは、国立社会保障・人口問題研究所と東京都がある。しかし、これまでの予測を見ても当たった試しはない。これを都合よく持ち出して、東京の将来性を危ぶむ説を唱える人がいるが、他人の作った数字を検証もせず使う人は自分のシナリオに都合がいいので採用しているにすぎない。これを「確証バイアス」と言う。こうなるはずだと推論しているだけの「フィクション」だ。

移動する年齢は20代がほとんど

仕事で予測をしている身からすると、外部データはすべて検証してからでないと使わない。また、推論のような不確定なことを言うことも多くの顧客の信用をなくすだけなのでできるわけもない。私が予測する際に、以下の3つのことを必ずしている。

① 事実を数字で確認する
② 事実同士の因果関係を明確にする
③ なぜその結果が生まれるのか、人間の行動を理解する

まず、事実確認で大事なことは、移動する年齢は20代がほとんどだということだ。30代・40代と年齢を経るにしたがって、引っ越しはしなくなるものだ。

それには2つの理由がある。1つは、単身から結婚や同棲で2人世帯になり、子どもが生まれて3~4人世帯になる過程で家族の人数が増え、引っ越しの合意形成がしにくくなるからだ。そして、もう1つは借家から持ち家化が進むことだ。持ち家を取得すると、引っ越し回数が減る。

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