これ以外にも若者が流入する理由がある。ここ10年で顕著になった傾向であるが、関東圏の親の実家に住む若者が一人暮らしを始めているのだ。この数は、ブームのように増えている。親が都心に勤務しているケースも多いし、一人暮らししなければならない状況ではない。
不審に思ったので、ネットアンケートを実施して確認してみた。一人暮らしする主な理由は大きくは2つで、1つは通勤・通学のアクセスをよくしたいで、もう1つは家族と一緒に暮らしたくないという理由だった。理由はあるものの、実質的には半ば「家族崩壊」に近いのではと憂慮している。
人口減少で「不動産価格は下がる」は本当か?
ここまで見てくると、総人口が減る中で、東京に出て来る若者が後を絶たない状況がわかる。そうなると、実家から出るので、世帯数が増えることになる。日本全体では1年間で、総人口は53万人減っているが、総世帯数は51万増えている。この51万の世帯に住宅が新たに必要になる。
新規で建つ戸数から解体される戸数を引いた住宅ストックの増加数に対して、世帯増の方が多いと空き家や空室が減ることになる。都市部ではこの現象が起きており、戸建価格も家賃も上昇しているのである。空き家が増えているのは主に地方なのだ。
東京一極集中している中、不動産価格は上昇しているのが現実であり、この傾向は当分続くことになる。しかし、これと逆のことを信じる人もいる。そうした人は人口が減少している日本では「不動産価格は下がるはずだ」「家賃が上がるはずがない」と思ってしまう。
その判断は生涯の住居費が大きくかさむことになり、生活が困窮することになる。逆に、持ち家を取得してしまえば、不動産がインフレして高くなる家賃を払わないで済む。生涯年収を2.5億円とすると、住居費はおおよそ2割の5000万円になる。持ち家がインフレして購入価格以上で売れることはざらにある。
都市部では持ち家価格の資産インフレ3000万円も現実になっている。生涯の家賃支払い額が5000万円なら、8000万円の生涯キャッシュフローの差になる。自宅は誰にでも必要になる。自宅に対するリテラシーは8000万円の差を生むことは肝に銘じたほうがいい。
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