知らないとヤバい「オンラインカジノ」真の問題点 精神科医が警鐘する「早い、多い、ヤバい」の危険

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現在の日本においては前述の3K1Aに加え、宝くじとスポーツ振興くじ(いわゆるtotoなど)のみがそれに該当している(パチンコやパチスロはどうなるのか? それらは公営ギャンブルではないが合法になるのか? という問題が当然生じてくるが、それは今回の主題ではないので割愛させていただく)。 

オンラインカジノや海外スポーツベッティングサイトを、日本国内で利用することは違法行為であり、それは「刑法第185条(賭博の罪)」「同第186条(常習賭博の罪)」によって規定されている。後者では最高で懲役3年の重い罪が科せられる可能性がある。

令和ロマン
髙比良くるまさんは、芸能活動の自粛を発表した(画像:本人の公式Xより)

公営のオンラインギャンブルよりもハマりやすい

続いての問題点は、オンラインカジノの射幸性(ギャンブル性)や簡便性、即時性だ。

ネット上で宣伝されているオンラインカジノでは、最高配当倍率が数万倍から数十万倍に設定されているのが通常である。また、一度に賭けられる金額は最低が10ドル、最高賭け金額は1000~5000ドル(決済方法による)程度に設定されているところが多い。

1回の勝負で数十万ドル(つまり日本円では数千万円)の獲得も可能と宣伝している業者もあり、否応なしに射幸性は煽られる。

また、公営のオンラインギャンブルとは異なり、思い立ったときに、いつでも実行可能な点(簡便性)、結果がすぐ出る点(即時性)も、オンラインカジノにハマりやすくなる特徴だ。

3K1Aの公営ギャンブルはレース競技であるという特性上、たとえオンラインであっても競技の実施日、実施時間直前でないと賭博行為自体が成り立たない。日本全国の競技にアクセスできる環境であっても夜中に賭けることはできないのである。

そして賭博行為においては、結果が早く出るほうが熱中しやすいということが知られている(これを「遅延割引効果」という。1年先に結果が出るギャンブルに夢中になる人はほぼ存在しないということからも理解できるかと思う)。

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