起業を成功させるために「捨てるべき」4つの幻想 自分で考え、自分で答えを出す世界への歩き方
最初は、数千円程度で“起業の全体像”がつかめる内容のセミナーをいくつか受けてみるといいでしょう。いきなり誰かに相談したとしても、基礎知識がない状態では、会話すること自体が難しくなってしまいますし、まずは、最低限の準備をしたうえで、自分に合いそうな講師や、自分にもできそうなやり方を提示してくれた講師に、その先の質問、相談をしてみるといいでしょう。
③1円の損も許せない
また、「1円の損も許せない。交通費も出したくない」。このステージでは、金銭的な損得を優先してしまい、せっかくのチャンスを逃す人もたくさんいます。
たとえば、関西在住のNさん。忙しい本業の合間に月1〜2回のコミュニケーション術セミナーを開き、月1万円ほどの副収入を得ていました。そんなNさんにある日、東京の有名企業から「登録者80万人超の動画チャンネルのライブ配信にゲスト出演してほしい」というオファーがきたのです。スタジオは東京、ギャラは3万円。超メジャーなチャンネルで自分をPRできる、絶好のチャンスでした。
ですが、Nさんの心の反応は、「え、3万円? 宿泊費や交通費は出ないわけ? 赤字じゃないか……」というものでした。Nさんのお気持ちはすごく理解できます。私も同じでした。「働いてお金が減るなんてありえない」。そんな守りの感情になってしまうことは、誰にでもあることです。このステージでは、チャンスをチャンスと捉えられない、チャンスと認識できても怖くなってしまうことがよくあります。
Nさんがすぐ私に相談してくれたので、「絶対受ける案件。絶対! 広告費に換算したらすごい価値ですよ!」とお伝えし、Nさんも前向きに再検討いただけたため、無事に出演が決まりました。
このような話は、起業初心者に限ったことではありません。プレゼンスキルの講師で、すでに成功者と言える実績を出しているSさんも、ある地方自治体から講演依頼を受けた際、「交通費が出ないのなら赤字になるので、お断りしようと思いますがいかがでしょうか?」と私にご相談くださいました。
同じく私は、「絶対やって。行政とのお仕事実績は、信用獲得に絶大な効果があるから!」とお返事しました。Sさんもまた、自腹で飛行機のチケットを買い、現地で講演会を大成功させました。プロフィールにすればたった1行の講演実績ですが、そこから得られる今後のお仕事への好影響は計り知れません。
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