この年、河合塾の模試では偏差値50台を取れるようにはなったものの、東京外国語大学は依然としてE判定。英語に対する苦手意識がずっと消えないまま、受験に臨んだ大城さんは、センター試験でも英語が半分しか取れませんでした。
「センター試験の結果がよくなかったので、東京外大はきついと思いました。浪人生活に憧れていましたけど、現実は、やってみると全然キラキラしていなくて、しんどかったです。だから、インドネシア語を学べるところを探して、日本大学の国際関係学部に受かったので、もう浪人はやめて進学しようと思いました」
「記念受験でいろんなところを受けた」と語る大城さんは、前年度に受験した東京外国語大学、琉球大学に加えて早稲田大学や上智大学、法政大学などに出願します。
いずれも落ちたために唯一センター試験利用入試で合格した日本大学国際関係学部への進学を決めたものの、この記念受験の日々でひときわ強く印象に残った大学がありました。それが早稲田大学でした。
「仲の良い友達が受けるから一緒に受験をしただけでした。でも、受験で上京したときに初めて早稲田の学生や大学、街の空気感に触れて、『私はここに来るべきだ』と強く思ったんです」
しかし、周囲の友達がほぼ早稲田に受かる中で、もう1年浪人しても友人たちと同じレベルに自分が到達できるとは思えなかったこと、もう1年浪人すること自体が精神的にきついため、この時点で大城さんは早稲田の受験を諦めました。
早稲田への気持ちが止まらなくなる
こうして1浪で日本大学に進学した大城さん。静岡の三島にキャンパスがあった国際関係学部での生活は、クラスメートにも恵まれてとても楽しかったそうです。学校でもダンスサークルに入部し、充実した日々を送っていました。
しかし、その楽しい生活を一変させる出来事が起こります。5月末のある日、サークルの先輩と一緒に都内のチアリーディング講習会に参加した彼女は、たまたま早稲田でチアをやっていた予備校時代の友達と再会します。そこで彼女は、蓋をしていた自分の気持ちを止めることができなくなりました。
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