MEGUMI語るNetflix「ヤンキー恋リア番組」の裏側 小泉今日子と令和ロマンのMCが売りの番組も

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アンスクリプテッド作品が発表された「Next on Netflix 2025」に登壇した(右から)MEGUMI氏、テレビプロデューサー佐久間宣行氏、Netflix太田大氏(画像:Netflix)

一方で、揺るがない自信もある様子。「せりふではない熱量の高い言葉にこそアンスクリプテッド作品の可能性が集約されていると思っています。脚本があったら、おそらく到達できないような世界観があります。このアドバンテージは強さになるはず」。実際、参加者が番組内で発した言葉はプロモーション動画でも発信され、共感を得ています。

日本の文化が詰まっている“チョージャパン”で勝負

ただし、言語が異なるとなかなか伝わりにくいようにも思うわけですが、Netflix韓国のリアリティショーは「脱出おひとり島」をはじめすでに世界ヒットを飛ばす実績を作っています。韓国ドラマの俳優たちに負けず劣らずの容姿端麗の男女が出演していることが韓国の強みだとすると、日本は何で勝負するのが正解なのでしょうか。

この答えに対してもMEGUMI氏は確信を持っています。「日本にしかない文化が詰まっている“チョージャパン”」が世界で攻めるカギになると。

「ヤンキーは実にドメスティックなカルチャーなんです。任侠のような発言からつなぎ服のファッションまで超ジャパン。派手なことを言いつつシャイなところがあるのは日本人の性質を表してもいます。それに海外の方もヤンキー、ヤンキーって呼びやすいんじゃないかと。面白がって見てくださるといいなと思っています」

実体験があることもさることながら、制作過程の中で実感したという説得力の言葉です。そもそも日本のバラエティ番組はテレビ局が長年かけて作り上げたバラエティ番組制作ノウハウがあります。官民一体の業界団体、一般社団法人放送コンテンツ海外展開促進機構の独自調査によると、80年代から現在まで、フォーマット販売をもとに海外の現地で制作された日本のバラエティ番組数は90作品以上に上り、制作話数にすると1万2000話以上。アジアでは断トツの実績です。Netflixがある時代の今、まだまだ攻めどころがあると思わずにはいられません。

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長谷川 朋子 コラムニスト

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はせがわ ともこ / Tomoko Hasegawa

メディア/テレビ業界ジャーナリスト。国内外のドラマ、バラエティ、ドキュメンタリー番組制作事情をテーマに、テレビビジネスの仕組みについて独自の視点で解説した執筆記事多数。最も得意とする分野は番組コンテンツの海外流通ビジネス。フランス・カンヌで開催される世界最大規模の映像コンテンツ見本市MIP現地取材を約10年にわたって重ね、日本人ジャーナリストとしてはこの分野におけるオーソリティとして活動。業界で権威ある「ATP賞テレビグランプリ」の「総務大臣賞」の審査員や、業界セミナー講師、札幌市による行政支援プロジェクトのファシリテーターなども務める。著書は「Netflix戦略と流儀」(中公新書ラクレ)。

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