鈴木:確かに、観光客は場所ではなく体験で選びますもんね。「京都旅行に来たんだから滋賀には行けない」とはならない(笑)。
永谷:オシャレに"自虐"ができたら、それこそ「最高のブランディング」だと思うんです。
たとえば「京都駅から電車で20分なのに、人が少ないから温泉を独り占めできる」なんて雄琴温泉をPRできれば効果はあるはず。アピールポイントと、見せ方が違うだけですからね。
跡継ぎにこそ「愛」と「必然性」がある
永谷:あと、先ほど「地方の担い手」の話をしましたが、いま面白い動きが出てきています。
三井不動産が行っている地域経済創発プロジェクト「POTLUCK FES」や、地域の老舗企業の跡継ぎとスタートアップの共創コミュニティである「TAKIBI&Co. Fes」など、地域の経済を自分たちで回していこうという若い世代の集まりが増えてきています。
「TAKIBI&Co. Fes」は、1人1万円の参加費にもかかわらず、500人以上も集まったそうです。この熱がもっと伝播すれば、面白いことにつながると期待しています。
鈴木:地方企業の跡継ぎによる「新しい時代の事業承継」の形ですね。