「10年で2億り人」になった私が"絶対しない投資" 資産を4分の1に減らした経験から学んだこと

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当時、ネット掲示板の「2ちゃんねる」が全盛期で、そこの投資関係のスレッドをよく見ていたが、ぼくと同様に大損をして阿鼻叫喚の状況に陥っている人がたくさんいた。みんな藁にもすがる思いで円安になることを祈っていたし、根拠もなく信じていた。

レバレッジをかけなければ、円高に多少振れても問題はなかった。

しかし、大儲けを焦って高いレバレッジをかけたため、月給分のおカネが数分でなくなった。多分、そのころのぼくは荒んだ顔をしており、一見、平静を装っているものの内心はパニックに陥っていた。日中はまだ気持ちを切り替えて仕事に臨み、むしろFXのことを忘れるために仕事に熱中したが、仕事が終了したら肉体的にも精神的にもヘロヘロになった。

資産の3分の1以上、700万円を失った

そしてついに終戦。

妻と家計は別にしていたため気づかれなかったが、資金をこれ以上つぎ込むと家計のおカネも使い込みかねない。

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カネの切れ目が縁の切れ目というわけではないが、付き合っていた当初から妻に頭の上がらなかったぼくは、さすがに家庭に亀裂を入れてまで追加資金を投入するのは何とか思いとどまった。この時点で損失は700万円。資産の3分の1以上、当時の年収より多い額を、数か月で失ったことになる。

今なら笑い話になるが、当時は茫然自失していた。

追い打ちをかけたのが2008年のリーマンショック。株式はかなりを売却したが、それでもソフトバンク、任天堂などの大型株を保有していた。それが見る見るうちに減少。その年の暮れには預貯金も入れて資産は500万円を切った。実に資産が4分の1まで減ってしまったのだ。

もう投資なんかやめよう。

投資と投機の区別すらついていなかったぼくはそう思って、証券口座を3年ほど開くこともなかった。

東山 一悟 会社員、投資家

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とうやま いちご / Ichigo Toyama

1969年、東京都生まれ。1991年、筑波大学卒業。同年、メディア企業に入社。2020年、同社を退職。

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