こうして横浜市立大学に落ちたヤギさんは、浪人を決意します。浪人した理由を聞いてみると、「3人の姉が大学に行っていたから、自分も行って卒業するものだと思っていた」と話してくれました。
「積極的に『浪人したい』と思ったというよりは、受験を失敗したから浪人するしかないよねという感じでした。1浪していた姉もいたので、浪人してでもいいから大学には入ろうと思っていました」
河合塾柏校に入ったヤギさんは、チューターに「私立に絞れば、1年あればいいところに行ける」と聞いたこともあり、私立大学の商学部・経営学部を第1志望にします。
1浪して早稲田を狙うも全滅
「朝8時に家を出て9時の授業前には予備校に到着し、21時まで予備校にいました。この年はとにかく勉強勉強!という感じでした」
こうして猛勉強のかいもあり、英語と国語の偏差値は60を超えるようになったヤギさん。しかし、苦手だった世界史はなかなか伸びず、対策に時間をかけたものの、偏差値50を少し超えるのがやっとでした。結局、世界史が十分に伸びないまま、1浪目の受験に突入しました。
「後から考えたら、効率のいい勉強ができていませんでした。予備校にいることと、ノートをきれいにまとめることに満足していて、内容が頭に入っていなかったのです。それでも、親に1浪の後はないと言われていましたし、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)は判定もよかったので、自分でも2浪をすることは絶対にないと思っていました」
早稲田の商学部を第1志望に、明治大学の商学部、法政大学の経営学部も受けたヤギさん。しかし、残念ながら結果は全滅でした。
「手応え的には『明治か法政はいけたかな?』という感じはありました。でも結果を見たらダメで、それからはどうしよう……と途方にくれました。家族にも『1浪してダメならもう無理だよ、働いたほうがいいよ』と言われたのですが、1人だけ大学に行けないのがとても悔しくて、諦められませんでした」
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