田村淳「キャンピングカー歴10年」たどり着いた夢 日本独自気風のキャンピングカー業界に新風を

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今回は、取材者の立場で田村さんからお話を聞いたが、その前に直近のキャンピングカー市場動向を確認しておきたい。

レジャーから災害時の支援活動まで

日本RV協会によれば、現在の市場規模は、累計で16万5000台。2005年の調査開始時点では5万台に過ぎなかったが、右肩上がりを続け3倍以上となった。

日本キャンピングカー市場の伸びを示す日本RV協会の展示パネル(筆者撮影)
日本キャンピングカー市場の伸びを示す日本RV協会の展示パネル(筆者撮影)

背景としては、軽自動車ベースから大型の輸入車まで、車両タイプが徐々に豊富となったこと。また、東日本大震災や各地での豪雨災害、そしてコロナ禍などの有事への対応や、テレワークなどの新しいライフスタイルが社会に浸透したことなどが挙げられる。

それでも、海外と比べると日本の市場はかなり小さい。アメリカは1000万台、またヨーロッパでも600万台という規模だ。

こうした違いは、「クルマ文化」というそもそも論まで遡るし、日本ではまだキャンピングカーが気軽に利用できる場所が少ないという現実的な課題もあろう。

課題解決に向け、日本RV協会では電源やトイレなどを備えた車中泊施設「RVパーク」の普及を推進している。すでに全国500カ所まで拡大し、今年中に700カ所まで増えると見込まれる。

また、2024年1月1日に発生した能登半島地震では、積極的な被災地支援を行った。地震発生翌日の1月2日、現地からRV協会に要請があり、2日夜に現地で状況確認を行ったのち、10日には10台、そして1月末には60台のキャンピングカーを支援活動車として派遣している。

田村さんは、石川県珠洲市を数回訪れ、キャンピングカーの活用事例などを含めて現地関係者と意見交換をしたという。

アワード授賞式で壇上からコメントする、田村淳氏(筆者撮影)
アワード授賞式で壇上からコメントする、田村淳氏(筆者撮影)

ここからは、田村さんへのインタビューをQ&A形式でお届けする。

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