今が買い時!?ホンダ「S2000」FRオープンの刺激 官能的な超高回転ユニットの咆哮に酔いしれる

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S2000のリアビュー。ソフトトップは電動式になる
S2000のリアビュー。ソフトトップは電動式になる(筆者撮影)

筆者は愛車として過去に初期型S2000を所有し、何度かサーキットも走ったが、かなりドライバーの腕が試されるクルマだった。ラフに扱えばテールが滑り出し、まともにクルマが前進しない。逆にオーバースピードで突っ込めば、アンダーが出て曲がらない。さらにエンジン回転数を落とすとパワーがついてこず、思うように加速しない。まるで綱渡りをしているようなクルマだった。

ただ、ビタッとハマると気持ちいいコーナリング性能をみせてくれる。自分自身のドライバーとしての腕もあるが、本当にスイートスポットの狭いクルマといった印象を受けたし、何度も挫折した。その後、腕より道具と言わんばかりにワイドボディ化し、太いタイヤを履かせるといった改造をしてキャラクターが激変。かなり乗りやすくなり、安定感も増し、タイムも出しやすくなったことを覚えている。

今でも乗りたいと思わせる孤高の1台

S2000のフロントフェイス
S2000のフロントフェイス(筆者撮影)

乗りこなせずに苦い思い出もあるS2000だが、今の時代に改めて乗ってみて、もう1度愛車として所有したいという気持ちが芽生えた。長いノーズにタイトなコクピット、シビアなハンドリング、忙しないギア操作、限られた荷室など、普段乗りにはやや困りそうではあるが、走る楽しさが詰まっているし、生産終了から15年以上が経過しているが魅力は色褪せていなかった。9000rpmまでエンジンを回していったときのVTECサウンドは官能的で、低い着座位置はレーシングカーに乗っているような気分になる。よくホンダは、こんな尖ったクルマを販売したものだと思う。

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ちなみに一時期は中古車価格が高騰していたS2000だが、現在では落ち着いていて、年式や走行距離を気にしなければ200万円前後で入手可能だ。ただし、初期型を購入するなら、ピーキーな乗り味であることを理解しておく必要があるだろう。また、エンジンが2.2Lになった後期型でも300万円台から中古車市場にあるので、そのほかの1990年代スポーツカーに比べれば、比較的買いやすい価格といえるのではないだろうか?

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三木宏章 東洋経済オンライン編集者・記者

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みき ひろあき / Hiroaki Miki

1984年5月5日生まれ。三重県出身。鳥羽商船高等専門学校・電子機械工学科卒。チューニングカー雑誌の編集者としてキャリアをスタート。その後は、パソコン/スマートフォン/ガジェット等の雑誌編集、ITコンサルティング会社にてWEBコンテンツ企画・製作等を担当。得意分野は自動車を中心にものづくり全般。また、過去に1年半で17ヶ国、バックパッカーとして放浪した経験もあり。

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