「炎症数値が正常の300倍」時のリアルな体の状況 森永卓郎さんの闘病姿勢に勇気をもらった

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

入院後、数日間は起き上がることもままならず、電動リクライニングのベッドの機能を活用して体を引き上げて、なんとか食事を済ませ、薬を服用した。

この入院でもうひとつ悩まされたのが、後から入ってきた同部屋の患者のものすごいいびきである。過去の入院でもいびきや歯ぎしり、夜中の奇声などさまざまなトラブルはあったが、程度がたいしたことなかったり、一過性であったりしたため、それほど苦痛ではなかった。

しかし、今回は違う。何しろ3度の食事と看護師による血圧測定などの処置時以外、ほとんど睡眠中で、時に病室を揺るがすような大きないびきをなさるのである。最初のうちはワイヤレスイヤホンを耳にあてがって対処していたが、不思議なものでそのうちに慣れてしまい、あまり気にもならなくなっていった。

緩和ケアを取り入れる段階に

この連載の一覧はこちら

結局、1月の入院は10日間に及んだ。この間、新たな動きとしては主治医の提案で緩和医療チームの方々が病室を訪れて、骨転移に伴う痛みの聞き取りをされ、それに適合する痛み止めを準備してくれたことだ。

神経性の痛みを和らげる「タリージェOD錠」と、強い痛みを和らげる「オキシコドン徐放錠」である。注目はオキシコドン。オピオイド系の鎮痛剤のひとつで、医療用麻薬として取り扱われる薬剤だ。

こうして抗がん剤治療を続けていく中で、緩和ケアを取り入れるという新たなステップに進んだのである。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事