宮崎県延岡市にミャンマー人が押し寄せる理由 「民」から始まった地方都市とミャンマーの交流
ミャンマーの企業経営者も延岡と関係を強化しました。2014年には延岡市での研修に参加したミャンマーの企業経営者たちがミャンマー北部・第2の都市のマンダレーで、カフェ「NobeoCafe」(ノベオカフェ)を設立しました。
ここを延岡など宮崎県の北部地域にある企業情報や観光情報を発信する拠点となるよう、2016年11月の開設を目指すという連絡が延岡・ミャンマー友好会に寄せられました。
マンダレーのMJCの卒業生でつくる同窓会(MABA)が自己負担で開設し、しかも『ノベオカフェ』というしゃれた名前に、関係者らは驚きを隠せなかったようです。
ミャンマー第2の都市に交流拠点も
「ノベオカフェ」のオープニングセレモニーには、延岡市から副市長や延岡商工会議所会頭で延岡・ミャンマー友好会の初代会長でもある清本英男さん(清本鉄工株式会社)など40人が出席。友好の証しとして、清本鉄工製の真空フライヤーテスト機が寄贈されることが紹介されました。
これは最終的にマンダレー企業のTOP Myanmar社に贈られ、同社はこのテスト機を活用して積極的に商品の開発・製造を開始します。生産が順調に進んだことから、2019年11月には、テスト機の25倍の生産能力を有する量産機を導入した新工場がオープンし、延岡の企業とミャンマーの企業による経済的交流の第1号となりました。
新工場ではマンゴーやカボチャなどを原料にドライフルーツや野菜チップを開発。ブランド名「Kiyo-Myanmar」として、ミャンマー全国で販売されています。(https://www.nnktopmyanmar.com/)
2017年2月にはミャンマー商業省の事務次官や貿易局長、次長らが延岡を訪問。同年7月には、ミャンマー工業省の事務次官や商業省の幹部、中小企業開発銀行副頭取、モン州知事らが訪れるなど、経営者だけでなくミャンマー政府のマンダレー管区大臣、ミャンマー教育大臣など高級官僚たちが次々と延岡という一地方都市を目指して来日しました。
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