40代「夫婦関係の壁」との軽やかな向き合い方 小さな違和感やズレが積み重なり壁になる前に
各家庭によって石の種類、壁の高さや厚さも違いますが、アラフォーともなれば一緒に過ごした時間に比例して、石が積み重なって壁となり、存在感も増してきているはずです(下図)。
私の質問箱(匿名で質問をする&質問を受け取れるオンラインのサービス)には、日々いろいろな悩みが飛び込んできます。これまで1500件以上の質問に回答してきました。
夫婦関係にまつわる悩みも多く寄せられます。価値観のすれ違い、家事育児分担の不満、子育ての方針の違い、セックスレス、自分のキャリアはどうなる問題……。わかるよ、わかる。私も結婚11年目。石を蹴飛ばしたり、積み上がった石の壁を乗り越えたりして、ここまでなんとかやってきたのです。
他人同士が夫婦になる。子どもが生まれて家族になる。そのたびに1人から2人、2人から3人、3人から4人の関係性へと移行し、十数年後にまた2人の関係性に戻る。関係性が変化すると、一時的に不安定になるし、不安にもなります。そのたびに、石は少しずつ積み上がっていく。
特に子どもがいる家庭は、石の発生確率が、夫婦2人の時期と比べて圧倒的に多いです。出産や育児など、夫婦ともにはじめての出来事も多いし、乗り越え方も「これでいいのかな」と手探り。
「子育ての壁」を、手を取り合って一緒に乗り越えてきた夫婦と、当事者意識が大きくずれていた夫婦では、壁の厚さは確実に違いますよね。
夫婦で、石の発生にどう対峙したかは、その後の夫婦関係にも大きく響いてきます(実際、60歳前後の方からのお悩みも質問箱に飛び込んでくる)。日々細かなメンテナンスをして、壁になる前に石を取り除いておくことが大事です。
緊急ではないけれど重要なこと
理想は、「緊急でない重要なこと」にちゃんと夫婦で向き合うこと。具体的には、理想の夫婦像、家族のミッション・ビジョン・バリューの作成に取り組むこと。特にお互いの理想の夫婦像を知っておくと、今後の方向性が見えてきていいですよね。
しかし、「40歳の壁」にぶつかる年代は、「緊急だが重要ではないこと」(掃除・洗濯・買い物・料理・家計・育児・介護・健康管理・親族間の交流など、毎日の細かなタスク)が多すぎる時期です(下図)。
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