西野七瀬が念願の「ショートカット」と"新境地" 「大切な人を失った恋人の幻影」という難役
今回の映画についても、「テーマ自体は悲しいものかもしれない」と認めながら、「それでも観た人の心にじんわりと温かさを残す作品だと思います」と語る。その言葉には、悲しみの中にある希望を丁寧に紡いだ本作への確かな手ごたえが感じられる。
さらに映画を通じて、「グリーフケア」という言葉にも新たな気づきを得たという。
「喪失の痛みを癒すアプローチとして『グリーフケア』がありますが、それが合う人もいれば、そうじゃない人もいると思います。無理に『これがいい』と探し求めるより、不意に『あ、これかもしれない』と思える瞬間が訪れるほうが自然でいい気がします。この映画を観た方が、自分に合った形を見つけるきっかけになったりするとうれしいです」
気づきを大切にする柔軟な姿勢
乃木坂46卒業後、俳優として新たな道を歩み始めた西野七瀬。映画やドラマで見せるその繊細な表現力の源はどこにあるのか。
「映画はよく観ます。邦画も観ますが、洋画のほうが多いですね。基本的には楽しむために観ているんですが、海外の俳優さんたちの表現には本当に驚かされます。同じ役者という立場でも、日本人とはまた表現の幅や深みが全然違うんですよ」
そう語る彼女は、映画を観る中で自然と自分の演技に生かせる何かを得ているようだった。
「たとえば、“言葉の裏にある感情”を表現する方法が日本と海外では全然違います。セリフがほとんどなくても感情が伝わるシーンを観ると、『こういう表現もあるんだ』と驚くことがあります。同じ演技でも国や文化が違えばこんなにも変わるんだなって」
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