任天堂が3度目の業績下方修正、年末商戦で3DSにようやく弾みつくが、12年3月期はついに営業赤字転落へ

任天堂が3度目の業績下方修正、年末商戦で3DSにようやく弾みつくが、12年3月期はついに営業赤字転落へ

任天堂の今2012年3月期は、ついに営業赤字に転落する見通しだ。3次元(3D)映像が特徴の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」が当初期待したほどに販売を伸ばせず、普及拡大を先行させるために実施した値下げによる採算の悪化も響く。

会社側は1月26日、11年4~12月期(第3四半期累計)決算の発表とともに、今期計画を引き下げた。今期3度目の下方修正となる。修正後の会社計画は、売上高6600億円(前期比34.9%減)、営業赤字450億円(前期は1710億円の営業黒字)。前回予想からは売上高1300億円、営業損益460億円の減額となる。東洋経済もこれに沿って、最新予想を下表のとおりに見直した。

11年4~12月期は、売上高5561億円(前年同期比31.2%減)、営業赤字164億円(前年同期は1587億円の営業黒字)だった。携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売が会社の期待通りに進まなかったことが主因だ。

3DSは、11月に「スーパーマリオ 3Dランド」、12月に「マリオカート7」と大型ソフトの投入をきっかけに、年末商戦で一定の普及フェーズに入った。日本国内では、カプコンの「モンスターハンター3(トライ)G」の投入(12月)もハードの普及を後押しした。

ただ、日本の約2.5倍の市場とされる欧州や北米では会社の想定を下回った。1月26日に大阪市内で会見した岩田聡社長は、「欧州経済危機も影響し、(欧米では)我々が考えているよりも普及(フェーズ)に入るのが遅く、結果的に期待を下回った」と話した。

第2四半期(11年4~9月期)決算発表までは3DS(ハード)の今期販売計画を1600万台と据え置いてきたが、今回1400万台へと下方修正した。また、3DSのソフトについては、今期の販売計画を3800万本(昨10月時点では5000万本、7月時点では7000万本)へと大幅に下方修正した。

昨2月末に発売した3DSは出足に苦戦し、8月に異例ともいえる「1万円値下げ」を実施(本体価格を1万5000円に変更)。「かなり思い切った」(岩田社長)施策により、ハードを売っても損失が出るという「逆ザヤ」状態に陥った。

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