
ウクライナ危機とエネルギー情勢
ロシアのウクライナ侵略により、国際市場は乱高下し、エネルギーをめぐる情勢が歴史的な転換点を迎えつつあることが浮き彫りとなった。そして、資源大国カナダの存在感と役割が一層大きくなっている。
実際に何が起こっているのかを理解するために、時計の針をウクライナ侵略の前に戻してみよう。
2022年2月24日以前の世界では、地球温暖化対策がグローバルな課題として最重要視されていた。エネルギー源として、太陽光や風力などの自然エネルギーを推進し、化石燃料の抑制が世界の潮流であった。
そして、化石燃料の中では、石炭や石油に比べて二酸化炭素の排出が少ない天然ガスに注目が集まり、世界各国で、石炭・石油から天然ガスへの転換が進んでいた。
そして、天然ガスの世界1位の輸出国がロシアであったのだ。ちなみに、石油輸出量でも世界2位。その存在感は非常に大きかった。
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