「ヒトメタニューモウイルス」はコロナの再来か? 中国で感染者爆増、現時点でわかっていること

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WHOの見解は?

WHOは懸念を表明していない。世界保健機関(WHO)のスポークスマンであるマーガレット・ハリス博士は、中国当局からの週報を引用し、予想される感染者の増加を示した。

「北半球の冬であるこの時期に予想されるように、季節性インフルエンザ、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスを含む急性呼吸器感染症が前月比で増加している」とメールで報告している。

7日、WHOは「WHOは中国の保健当局と連絡を取っているが、異常な流行パターンの報告は受けていない」との声明を発表。中国当局の報告によれば、「医療体制は逼迫した状況ではなく、緊急事態宣言や対応策も発動されていない」と付け加えている。

ヒトメタニューモウイルスには集団免疫がある

心配すべきか?

中国からの報告は、新型コロナウイルス発生当初の混乱した日々を思い起こさせるものであり、WHOは5年経った現在でも、中国に対し、このパンデミックの発生源についてより多くの情報を共有するよう求めている。

しかし、現在の状況は重要な点で異なっている。新型コロナは動物からヒトに流出したウイルスであり、以前は未知のものであった。hMPVはよく研究されており、検査能力も普及している。

新型コロナにはなかったが、hMPVには世界的に広範な集団レベルの免疫が存在する。hMPVが流行した場合、病院、特に小児科病棟のキャパシティは逼迫するが、医療機関が圧倒されることはない。

「とはいえ、中国がこの流行に関するデータをタイムリーに共有することも不可欠だ」と、感染症の専門家であり、オーストラリア国立大学医学部准教授のサンジャヤ・セナナヤケ博士は指摘する。

「これには誰が感染しているかという疫学的データも含まれる。また、hMPVが犯人であり、懸念されるような重大な変異がないことを確認するゲノムデータも必要だ」

(執筆:Stephanie Nolen記者)
(C)2025 The New York Times

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