「ヒトメタニューモウイルス」はコロナの再来か? 中国で感染者爆増、現時点でわかっていること
中国疾病予防管理センターが12月27日に開いた記者会見で、同センター感染症研究所のカン・ビャオ所長は、14歳以下の子どもの間でhMPV感染者が増加していると述べた。特に中国北部での増加が顕著であるという。インフルエンザの患者も増加しているという。
1月末の旧正月休暇中は、多くの人が旅行したり大勢で集まったりするため、感染者が急増する可能性があるという。
しかし、全体的には、「現在の状況から判断すると、今年の呼吸器感染症の蔓延の規模や強度は昨年よりも低いだろう」と述べている。
SNS上では親がアドバイスを求めている
新華社通信によると、中国の公式データでは、12月中旬以降、外来および救急の両方でhMPV感染者が増加している。新華社によると、一部の親やSNSユーザーは、このウイルスについてよく知らず、ネット上でアドバイスを求めているという。
中国外務省の報道官は1月3日の定例メディアブリーフィングで、インフルエンザやその他の呼吸器系ウイルスの感染者はこの時期に増えるのが通例だが、「前年と比べると重症度は低く、流行規模も小さいようだ」と繰り返した。
中国当局は先週、原因不明の肺炎の監視システムを構築すると発表した。国営放送CCTVが報じたところによると、このシステムには、検査機関が症例を報告する手順と、疾病管理・予防機関が症例を確認・処理する手順が含まれる。
中国国内での反応は?
ネット上では、「ヒトメタニューモウイルスなんて聞いたことがない」「新しい病原体ではないか」といったコメントが出ているが、国営メディアは人々を安心させようと、やみくもに抗ウイルス薬を服用しないよう警告している。
新型コロナの流行時に備蓄していたマスクをようやく使い切ることができた、とジョークを飛ばすユーザーもいる。多くのコメントでは、hMPVに限らず、一般的な病気の増加について論じている。中国のSNS「微博(ウェイボー)」では、6日に「なぜインフルエンザはこんなに痛いのか」がトレンドになった。