線で描いたイラストをスクリーンショットなどで画像化し、先に挙げたImage Playgroundに読み込ませても同様のことはできるが、手書きのためのツール一式と画像生成の機能が一体化しているところが、画像マジックワンドならではの利便性と言える。メモに添えるイラストを描くときはもちろん、他のアプリで使うためのイラストを描くときにも便利な機能だ。
オリジナルの絵文字を生成AIで作れる
Apple Intelligenceでは、画像生成を絵文字の作成に応用した機能も用意されている。「Genmoji(ジェンモジ)」がそれだ。Genmojiとは、生成AIの「生成」を意味する「generation」と、絵文字の「Emoji」(絵文字は海外でもEmojiと呼ばれる)を掛け合わせたアップルの造語。あらかじめ用意されたものでは、気持ちやシチュエーションを表現しきれないときに活用できる。
Genmojiは、絵文字キーボードから呼び出す仕組みだ。まずメッセージアプリなど、文字入力ができるアプリを開き、キーボードを絵文字に切り替える。iOS 18.2で画像生成の機能が有効になっていると、検索窓の横に赤や青に色が変わるアイコンを見つけることができるはずだ。このボタンから、Genmojiを作成する。
Genmojiボタンをタップすると、文字入力欄が現れるので、ここで生成したい絵文字の概要を記入する。現時点では日本語には非対応なので、英語でキーワードを書いていけばいいだろう。ここでは、新年のお祝いをするために、巳年にちなんでヘビの画像を生成することにした。入力欄に「snake」と打ち込んでみたところ、イラスト調のヘビの画像が複数作られた。
ただし、これだけだと少々生々しいヘビのイラストになってしまううえに、新年っぽさが足りない。そこで、「snake」を「white snake」に変更。その後に、「and mochi」と入力してみた。すると、鏡餅っぽくとぐろを巻いたかわいらしいヘビのイラストが出力された。タップすると、メッセージアプリの入力欄にそのままそのイラストが入力された状態になる。その後に文字を入力すると、絵文字サイズに縮小される。あとは、相手に送信するだけだ。
同様の操作はメールアプリでも行える。ただし、通常の絵文字はフォントとして送受信できるのに対し、Genmojiはあくまで画像を絵文字のサイズに縮小しているものになる。そのため、アプリによっては画像の添付になってしまうケースもある。標準アプリではなく、Gmailアプリを使うと通常の画像を文中に貼り付けたのと同じ表示形式になった。
X(旧Twitter)アプリでも、文字として入力できず、画像を投稿する形になってしまった。また、FacebookアプリではそもそもGenmojiの入力自体ができなかった。このように、一般的な絵文字と比べると用途に制限はあるものの、メッセージやメールといったiPhoneの標準アプリでは絵文字の表現の幅が大きく広がる。現時点では言語設定を変更しなければならないなど、利用のハードルはやや高いが、2025年の日本語対応を前に予習として使ってみてもいいだろう。
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