年間チャートに中学生登場、2025年はB'zが来る? 2024年はある人気バンドがチャートをジャック

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2025年はどんなチャートになるのか。緒戦のポイントは、一般層に大きな影響力を持つNHK紅白歌合戦の効果だ。Mrs.GREEN APPLEも2023年の初出場組だった。

2024年はトップ3のCreepy Nuts、tuki.、Omoinotakeに加えて、こっちのけんと、Da-iCE、Number_i、ILLITなどが紅白に初出場。ストリーミングなどでさらなる伸びが期待できるだろう。

初出場かつサプライズ演出が話題になったのはB'z。紅白のハイライト動画では「ultra soul」の動画が700万回を超える再生回数で飛び抜けている。2023年にスピッツが年間10位を記録したように、大ベテランにもチャンスがありそうだ。

2024年にアルバムやライブに注力したアーティストの動向も焦点だ。「Mrs.GREEN APPLEは今年も強い。そこに2024年にアルバムを出していた中堅、大物がどう戦いを挑むかという上位争いになりそう。新人も入ってくるのではないか」(ビルボード事業部の渕井実香氏)。

TikTokで拡散=ヒットとは限らない?

また、SNSを経由した海外発の動きにも注目だ。「シンガーソングライター・冨岡愛などは韓国で人気がある。逆輸入の形でのヒットもありうる。アメリカやアジアなど、海外で知名度が上がっているXG(エイベックス出身)も、国内で存在感が高まりそう」(礒﨑氏)。

他方、ビルボードによれば、昨今はSNSの短尺動画で音楽が「完結」するユーザーが増えている印象があるという。SNSで楽曲を使用した投稿を見ても、YouTubeやサブスクでの視聴につながらないということだ。

TikTokなどでの拡散が必ずしもヒットに結びつくわけではない。この点、アーティスト側は楽曲の構成はもちろん、マーケティングでも工夫が求められそうだ。

足元の週間チャートでは、BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズがコラボした「APT.」が好調で、Mrs.GREEN APPLEも人気を持続している。国内だけでなく海外も巻き込んだ戦いの勝者はどのアーティストになるのか。2025年も混戦のヒットチャートになりそうだ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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