「連結子会社が多い」500社ランキング2015 2位日立製作所を抑え、1位に輝いたのは?

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あの有名なTVCMを思い浮かべる人は多いだろう(写真は「日立の樹オンライン」より)

「この木なんの木気になる木~♪」

日立製作所が1973年から40年以上にわたって放映してきているテレビCM(現在はTBS系で毎週土曜21時台に放送の「日立世界ふしぎ発見」枠で放送)。ハワイのオアフ島にある「モアナルア・ガーデンパーク」にある樹齢約130年のモンキーポッドを背景に、日立製作所のグループ企業がエンドロール形式でどんどん紹介されていく。「日立はずいぶんと子会社の多い企業グループだなあ」という印象を持っている人は多いだろう。

企業の規模を示す一つの目安として連結子会社数が挙げられる。親会社が経営の実質的な支配権を持つ連結子会社は、連結決算上でも収益が反映される。連結子会社を多く抱えている企業は収益規模が大きく、事業領域が広いケースが多い。

では、実際に連結子会社が多いのはどんな会社か。東洋経済オンラインは上場企業の直近の有価証券報告書(2014年6月期~2015年5月期)を基に、連結子会社数を独自調査。その数が多い順に上位500社のランキングを作成した。連結ベースの売上高と従業員数も併載した。

社名横のIとSは日本基準以外の会計基準を導入している企業で、I=IFRS(国際会計基準)、S=SEC(米国会計基準)を示す。会計基準により、連結子会社の数え方が違うので、注意が必要だ。国際会計基準では、持ち株比率が50%に満たなくても、潜在的な議決権を実質的に保有している場合は連結子会社に含む。また、非連結子会社という考え方がないために、50%以上の株式を保有していればすべての会社を連結子会社に数える。

ランキング1位はソニーの1240社

ランキングの1位になったのは、1240社の連結子会社を持つソニーだ。1008社で2位の日立製作所よりも200社以上も多い。ソニーは映画事業のソニー・ピクチャーズエンタテインメントやプロバイダのソネット、生命保険や損害保険などのソニーグループの金融事業を担うソニーフィナンシャルホールディングスなど、様々な分野に子会社を持つ。2013年2月には連結子会社だった医療ポータルサイト、エムスリーの株式を売却し、1150億円の利益を営業利益として計上した。なお、エムスリーは現在でも持分法適用会社としてソニーグループの一員に含まれている。

2位の日立製作所は、日立建機や日立化成、日立キャピタルなど自社の名を冠する優良子会社が多いことで知られている。3位には917社で日本電信電話(NTT)、4位には796社でソフトバンクグループがランクインした。ソフトバンクは買収した米スプリントの子会社が約350社あるほか、ヤフーやワイモバイルなども子会社に含まれる。

不正会計が発覚した東芝は10位だった。東芝は子会社が保有していたエレベーター会社のコネ社の株式を売却するなど、資金調達を進めている。今後、584社を有する連結子会社の動向も注目されることになるだろう。

ランキングの上位企業にはグローバルに展開する大手企業が目立つほか、ソフトバンクや電通のように大型M&Aを行なった会社も多かった。上場企業の連結子会社数を平均すると約20社だった。大手企業の連結子会社では独自に新卒採用を行なっている会社も多い。お目当ての企業の優良子会社に注目して、就職活動をするのもいいかもしれない。 

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