初詣の前に詳しくなる「教養としての日本の神様」 ビジネスに関わりのある神様を一気に紹介

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『古事記』では猿田毘古神(さるたびこのかみ)や猨田毘古大神、『日本書紀』では猨田彦大神、猨田彦神と記されています。『古事記』では天にも地上にも光を照らす神として、『日本書紀』では、背が2メートル近くあり、拳7つ分もある長い鼻、口の端が光り、目は八咫鏡(やたのかがみ)のように輝き、赤いホウズキのようだという天狗のような姿で描かれています。

製鉄の神様=金山毘古神(かなやまびこのかみ)、金山毘売神(かなやまびめのかみ)

『古事記』によると、火の神である火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を生んだ伊耶那美命(いざなみのみこと)が陰部を火傷して苦しみ、嘔吐した嘔吐物から生じたのが金山毘古神と金山毘売神で、夫婦神とされています。

嘔吐物が、溶けた鉱石に見た目が似ているためにできた神話とみられており、鉄鉱や鉱山の神として人々に崇められてきました。『古事記』では金山毘古神、『日本書紀』では金山彦神と記されています。金山毘売神は『日本書紀』には登場しません。

金山毘古神を祀る南宮大社(岐阜県垂井町)は全国に約3000社ある金山神社の総本宮で、中世以降に奉納された名工による刀剣が伝えられ、国指定重要文化財に指定されています。

南宮大社で毎年11月に行われる金山大祭は通称「鞴(ふいご)祭り」と呼ばれ、オレンジ色に焼けた鋼を奉行3人が鎚(つち)で叩く鍛錬式が行われます。全国の金属業関係者が商売繁盛や事業の安全を願って参拝しています。鍬や鋤などの金属製品を取り付けた「金物絵馬」が全国から奉納されているほか、機械メーカーによるエンジンや歯車、車のマフラーなども捧げられて、製鉄の神として集める信仰の篤さが伝わってきます。

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