「短大で"アイドル"を学ぶ」現地取材した驚く実態 「西短MP学科さくら組」の知られざる真実

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最後に今回の選抜メンバーで唯一の1年生であるなゆさんは、1年間アイドルを経験して何を感じているのだろうか。

「実際にステージに立ってみてファンの方が応援してくれてもっとアイドルをやりたいって強く思いました! でも演劇の授業なんかもあって俳優になるのも面白いなとも思って……。自分の中で可能性が広がった感じです」(1年・なゆさん)

アイドルの楽しさを感じつつも、それ以外の道もあることを現時点で確認しているところに、やはり学びとしてのアイドルであることがよくわかる。プロであれば、よほど人気があったり売り上げでの結果を残していなければ、決してアイドル以外の道は口にはしないだろう。

「私も高校まですごく消極的で、人前で話すことも苦手だったんですが、今はステージで表現できることがすごく楽しいですね。ほんとアイドルやり始めて変わったと思います」(1年・なゆさん)

なゆさん
選抜メンバー唯一の1年生のなゆさん。アイドル活動を通してその楽しさに気づき充実していると話す(写真:筆者撮影)

選択肢としてのアイドル

なゆさんは来期は卒業する先輩たちを見送り、さくら組の主力メンバーとなるわけだが、それでも自身の将来にさまざまな可能性を残し、アイドルもそのひとつとして捉えている。

そして最後に、学生として学ぶアイドル、アイドル力に関して聞いてみた。

「ファンの方はもちろん、音響やスタッフの方、関わってくださるすべての人たちを笑顔にするのが私たちが考えるアイドル力ですね」(2年・森本凛風さん)

自信をもってそう答えた彼女に、みな真剣な表情で頷いていた。

西短MP学科さくら組はプロのアイドルではなく本分は学生でありプロ未満の彼女たちではあるが、その姿勢や考え方は、誰よりもプロでありアイドルとして輝いていた。

*この記事の続き:短大生が「学科アイドル」になって起きた衝撃変化

松原 大輔 編集者・ライター

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まつばら・だいすけ / Daisuke Matsubara

富山県出身。編集者・ライター・YouTubeプロデューサー。中央大学法学部卒。在学中より故・永谷修氏に師事。大学卒業後、講談社生活文化局にて編集見習いとなる。その後、文藝春秋『Sports Graphic Number』編集部などで編集者・記者を経て、2018年に独立。書籍の企画、編集や執筆活動、YouTubeの動画制作・プロデュース、アーティストマネジメントなどを行っている。

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