50代からうまくいく人が見据える「副業の考え方」 アルバイトやギグワークがすすめられない理由

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大前提として、4000万円不足がただちに当てはまると考えるのは早計です。生活スタイルによって家計の支出は異なりますし、物価上昇が予想通りになるのかという問題もあります。

そういった問題はいったん置いておいて、純粋に4000万円が不足するとしましょう。このとき65歳以上の夫婦は30年間、毎月11万円程度が不足する計算となります。

いずれ働けなくなるときがくるにしても、ある程度の預貯金を保有する家庭も多いはず。それを考えると、夫婦で毎月11万円を稼いでいくのは、困難な目標ではありません。

私の周りにも、1人で月10~20万円を稼ぐ人はいくらでもいます。

起業するなら「ブルーオーシャン」一択

やりがいを犠牲にしてまで儲けなくていいもう1つの理由は、大変だからです。

『50代がうまくいく人の戦略書: 仕事、人間関係、生活を「シフトチェンジ」する方法』書影
『50代がうまくいく人の戦略書: 仕事、人間関係、生活を「シフトチェンジ」する方法』(三笠書房)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

儲かる仕事は、顧客がたくさんいる仕事です。顧客がたくさんいるところでは、みんなが稼ごうとするので競争が激しくなります。50代が「レッドオーシャン」で若者に混じって勝ち抜こうとするのは困難です。

ましてや、これまでの本業とはまったく異なる分野で起業したりすると、ハンデ戦を強いられます。

前述したように、安易に飲食店に手を出すなどは危険な行為です。レッドオーシャンの上、本業で取り組む人が死にものぐるいでしのぎを削っているのですから。

起業するなら、ブルーオーシャンです。そこで欲をかかずにコツコツ稼ぐのがベストです。

40代までの私は「この仕事を受けたら、フィーが高い仕事はこなくなる。足元を見られたら困る」などと考え、安価なオファーを断っていました。

これは若い頃には必要な戦略でした。でも、今は金額にかかわらず「いい仕事」だと思えば、迷わずオファーを受けています。お金よりも人を育てたり、社会に貢献したりしたいという思いが強くなっているのです。

藤井 孝一 経営コンサルタント、アンテレクト取締役会長

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ふじい こういち / Kouichi Fujii

1966年生まれ。大手金融会社でマーケティングを担当の後、経営コンサルタントとして独立する。なかでも、会社を辞めずに起業することの有効性に20年以上前から着目、「週末起業」と名付けて提唱する。これまで2万人超のビジネスパーソンを指導、今も起業を志す多くのビジネスパーソンたちに影響を与え続けている。ビジネス書の愛読家としても知られ、その要約と書評のメールマガジン『ビジネス選書&サマリー』は5万人以上のビジネスパーソンに読まれている。主な著作に『読書は「アウトプット」が99%』『「お金を稼ぐ!」勉強法』『インディペンデントな働き方』『40歳からのワーク・シフト』(以上、三笠書房)のほか、『週末起業』(筑摩書房)、『大人の週末起業』(クロスメディア・パブリッシング)など60冊以上、うちいくつかは中国、韓国などでも刊行されている。

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