個人投資家が語る「インデックスファンド」超入門 インデックスファンドの強み、投資への考え方

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9 個別株を買う場合、いつ売るかを考えなければならない。しかし、インデックスファンドは常に中身が刷新され、更新される。私個人はバンガードの株式市場インデックスファンドであるVTSAXを保有している。ポートフォリオで生活しながら数株を売却する以外は、ずっと持ち続けるつもりだ。この売却は年間で最大2%程度で、4%の引き出し率の残りを配当で賄うことになる。それだけだ。いたって簡単である。

10 アクティブファンドは、インデックスファンドよりめったに成績が上回らないのに、その運用努力には多くの費用がかかる。ファンドのマネージャーは非常に高給取りで、形勢を逆転させようとアナリスト軍団を抱えている。しかし、ジャック・ボーグルがかつて言ったように、「ファンドの成績は上下するが、費用は永遠につきまとう」のだ。インデックスファンドはアクティブファンドを上回る傾向があるだけでなく、手数料に足を引っ張られることもない。そのお金はあなたの懐に残る。

金融危機のように理解できない事態も

というわけで、インデックスファンドのほうが強力で、間違いなくずっと簡単なのだ。いや、話がうますぎるのでは? 投資みたいなものは難しいはずじゃないか?

そんなことはない。複雑な部分は、あなたからお金を引き離すためだけに存在するのだ。ウォール街が投資を複雑にしているのは、そのほうが彼らの言葉に私たちが耳を傾けやすいからだ。彼らは言う。「そんなことで頭を悩ませなくていいですよ。われわれはこういうことに精通していますから。手数料を払ってくれれば、あとはお任せください」。

しかし、2008年から2009年の金融危機の際に見られたように、時として彼らは自分たちも理解できないような事態をつくり出す。それだけでも十分問題だが、もしそんな彼らがあなたには必要だと言われたら最悪だ。でも、そうではない。

実は、成功する投資というのはシンプルさの極みなのだ。インデックスファンドは簡単で強力かもしれないが、スムーズな道のりは期待しないことだ。株価は変動する。一定の期間で見た場合、そのうちせいぜい75%の期間は上昇するが、逆に言えば、少なくとも25%の期間はうれしくない動きをするということだ。

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