個人投資家が語る「インデックスファンド」超入門 インデックスファンドの強み、投資への考え方

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まったくの偶然だが、1975年の春は私が初めて株を購入した時期でもある。テキサコとサザン・カンパニーの株だった。私はその後25年間、株式の銘柄選択者として、さらに言うと、銘柄選択者らが経営するアクティブ運用型ミューチュアルファンド(アメリカで一般的なタイプの投資信託)の銘柄選択者として過ごすことになった。私はその仕事でかなり腕を上げた。

これは私にとって、ちょっときまりの悪い事実である。実を言うと私は、インデックスファンドを使うようになる以前に、この方法で経済的自立を達成したのである。これを打ち明けるのは、大事なことを知ってもらいたいためだ。株式銘柄の選択がうまくいかないとは言っていない。

上手にやればうまくいく。ただ、インデックスファンドに比べれば、ほとんどいつも標準以下の成果しか得られないのに、手間と費用はもっとかかるのだ。

投資の最大のミスは

投資で犯した最大のミスは何かとよく聞かれるが、それはインデックス型の投資を始めるのが遅すぎたことである。投資を始めて最初の10年間は、その存在すら知らなかった。

しかし、もし知っていたとしても、それを受け入れるほど私は賢明ではなかっただろう。どうしてそう思うかって? インデックスファンドという概念については、1985年に友人のアナリストから聞いていたのだが、そこに光を見いだすまで、さらに15年かかったのだ。

自分の古いやり方を守るために、私は思いつく限りの議論を展開した。実際、今日耳にするインデックスファンドへの反対の声は、自分の頭の中に響く自分自身の声なのである。

あの失われた年月を思い出すのはつらい。ときどき夜にこう考える。たいていは一人寂しく、冷たく暗い雨が窓を叩く部屋で憂うつな気分に浸りたいときだ。投資計算機にログインして、あれこれ調べたり考えたりする。

もっと早くインデックスファンドを受け入れる賢さがあれば、今ごろどれだけ先に進んでいただろう、「道」を進むのがどれだけ簡単だっただろう、と。

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