旧ジャニ「解散のない"奇跡の20年間"」の凄まじさ なぜ「ジャニーズ事務所」は特別だったのか
所属する人数も増えた上に、10代から50代まで所属する年齢層の幅の広い事務所になったことで、時にはジャニーズ事務所と違うステージで輝こうという人生設計を描く者がいたとしても不思議ではない。
以前から退所者が出ると「崩壊の序章」といった記事が散見されたが、そもそも男性アイドルの寿命を延ばしたのが彼らであるにもかかわらず、長年の活動の後に辞める者が現れると事務所の落ち度のように報じるのは捻(ねじ)れた話である。
所属し続ける者に対する、事務所の対応も多様なものになってきていた。その変化は嵐の活動休止に象徴的だ。嵐は大野智の「休みたい」という意思を受けて活動休止に舵を切ったが、このような形式はかつてだったら考えられなかっただろう。
他にも元Hey!Say!JUMPの岡本圭人にグループ在籍中に留学を認めたケースや、病気・体調不良などにも相応の療養期間を設けるようになるなど、旧来の芸能界のルールに囚われない“ジャニーズ事務所の働き方改革”が進行していたといっていいだろう。
このような変化の影響か、以前に比べると、グループ活動の解散・休止を経た上で、事務所に残り続けるというケースも多い。時を遡れば、シブがき隊は活動終了と同時、もしくは1年以内に全員が退所、光GENJIも脱退・解散時に7名中3名が辞めていた。
アイドルとしてのグループ活動を終えても、所属を続ける――。これはジャニーズ事務所が10代から20代前半までのアイドルとして活動するときだけ所属する事務所ではなく、多様なアーティストが長く所属できる事務所に変化していた証拠といってもいいだろう。
STARTO社始動の時点では28組295名のタレントが移籍したことが発表されている。
男性アイドル市場を作ったのがジャニーズ
さて、ボーイズダンスボーカルグループ戦国時代とも言われるほど多くの事務所からグループが乱立している近年だが、それでもジャニーズ事務所はその筆頭であるといっても異論はないだろう。
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