「3カ月で4キロ減量」成功したのに心を病んだワケ 「成功体験」がなぜか無駄になる人"2つの特徴"
じゃあどうすればいいの! 走るのを休んだら太ってしまう、走らなければメンタルが壊れてしまう! 逃げ口なんてないじゃない!
もし私が彼女であったら、そのように叫び出したくなるだろう。本人としては良かれと思っての行動であっただろう。他者からすれば、むしろ殊勝で一生懸命とも感じられる行いだ。
しかし、どんな理由があろうと健康を損ねてまで得られる成果に価値などない。
戦略で、闇を祓え
それではここから、この闇を祓う手段を伝授しよう。
彼女のメンタルに巣食う闇を祓う手段は、ズバリ! 「戦略を織り込むこと」。
……大丈夫、全然難しくないから。最近コレ中学生に話したら普通に理解してもらったから!! 二次関数よりは簡単って言っていたから!(実話)
では、話を整理しよう。
②その結果、無茶な運動を続けて、身体を壊した。
③彼女自身も休息の必要性を理解してはいるが、メンタルが不安に侵食されていく苦しみに苛まれている。
以上。
整理すると、①は判断、②は結果、③は影響である。
ここでポイントになるのは、①の時点で、彼女は「努力」を「とにかくランニングを継続すること」だと考えている点だろう。
彼女の考える「努力」は、この場合、ただ走ることだけがダイエットだと狭く捉え、自身の体調や体力を加味していなかった。だから、②のような無茶なダイエットをしてしまったわけだ。
つまり、②を引き起こす①に問題がある。
ここで、「戦略」の出番だ。
まず、「戦略」とは何か?
みんなご存じの広辞苑では、「作戦計画。戦争を全局的に運用する方法」(一部省略)と記されている。
分かりやすく言うと、戦略とは「作戦」であり、「目的達成に向け、自らを滞りなく運用する方法」なのである。
彼女に抜けていた視点は、まさにこれだ。
彼女は、戦略を持たなかったから目的達成(ダイエット成功)に向かって、最後まで自身を運用できなかった。
ここで、戦略(作戦)を決められたならば何をするだろう?
彼女に足りなかったものはなんだろうか?
それはズバリ、休息である。
そう、きっと休憩やダイエットを休む日を織り込んだはずだ。
するとアラ、不思議。戦略上取り決めた休憩やダイエット休息日を実行すると、その休憩中や休日は、「ランニングをしていない期間」から「次のランニングに向けた準備期間」に早変わりする。
怠慢によるサボりではなく、次のランニングを行うための休息という位置づけになるのだ。
これを理解すると、メンタルが傷つきにくい。なぜならば、努力をサボっていないから。
そう、これは明日のランニングをしっかり行うための休息という名の準備であり、明日のランニングをしっかり行うための休憩という作戦なのだから。
この「戦略」という考え方は、目的の達成を容易にしてくれるだけはなく、私たちのメンタルに余裕を与えてくれる。
どんなスポーツ選手もビジネスマンも、誰もが戦略を持ち、自身の肉体と精神を常にベストに運用できるように計らっている。
私も、意図的に仕事をしない日や、日課のトレーニングを休む日をしっかり事前に決めて、戦略としている。
サボっている? そう見える? いいえ、これは明日の自分に必要な準備です。
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