一般的にLBOでは買収資金の3~4割をエクイティでまかなうケースが多い。9兆円の買収となれば、3兆円前後の自己資金が必要だ。が、事情をよく知る関係者の多くが「まだエクイティが足りておらず、2月中の完了は厳しいだろう」と指摘する。
ブルームバーグのビリオネア指数によれば、伊藤家の総資産は約7400億円と推定されている(2024年12月時点)。その多くをセブン&アイの株式が占め、伊藤興業は同社株を8.16%、伊藤副社長個人も1%の株式を保有している。今回の買収において、伊藤家が自腹を切れるのは1兆円程度だと考えられる。
先述のように9兆円規模のLBOとなれば、通常はエクイティだけでも3兆円程度は求められ、創業家はさらに約2兆円を工面する必要がある。創業家は総合商社の伊藤忠商事にも資金の拠出を要請しているが、伊藤忠も1社で残りを補うのは難しい。
金額の大きさもさることながら、伊藤忠は子会社にファミリーマートを抱える。独占禁止法上の懸念や社内の関係者、加盟店オーナーなどの理解を得るためにも、過半など高いポジションをとる意思はないとみられる。持ち分法投資益を取り込める、エクイティ全体の15~20%程度の負担が妥当な線だろう。
借り入れにも難路
エクイティが不足する中、残りの買収資金を全額借り入れでまかなえるか、というとそう単純な問題でもない。
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