山陽電車の中堅「5000系」クロスシートの希少感 登場時は3両編成「ハイグレード」普通車だった

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その後は普通車以外に活躍の場を広げていくことになる。1988年から翌年にかけては3両編成3本が増備され、4両化のための付随車も4両製造。特急としての役割も担っていく。

山陽電車 5000系 運転台
5000系の運転台はツーハンドル。5000編成が「4連」であることを注意喚起する表示が随所にある(記者撮影)

1991年には6両編成での特急の運行を開始。増備車両の座席は方向を変えられる転換クロスシートとなった。中間車を含めた5000系の増備は1995年まで続いた。

大阪と結ぶ直通特急の主役に

1998年には、山陽姫路―阪神梅田間の直通特急の運行開始に伴い、1997年から2000年にかけて5030系が6両固定編成2本、6両編成化用の中間車8両の計20両が製造された。

山陽5000 4連 直通特急阪神大阪梅田行き表示
阪神大阪梅田行き直通特急の行き先・種別表示。4両編成は通常、直通特急で運用されることはない(記者撮影)
【写真の続き】「S特急・阪神神戸三宮行き」「普通・西代行き」など5000系5000編成に様々な種別や行き先を表示

5030系は5000系がベースで一見しただけでは同じような外観だが、交流モーターとVVVFインバータ制御装置を採用した点に違いがある。車内の転換クロスシートは、それまでの2+2列配置から2+1列の配置になった。

2018年に6両編成のリニューアル車が登場。当時の同社のプレスリリースによると、外観は「車両前頭部では、従来からの赤色をさらに強調し側面にも赤ラインを追加することで特急車両にふさわしい格調とスピード感を表現した」という。ハイブリッドSiC素子を用いたVVVFインバータ制御装置により、界磁添加励磁制御装置よりも消費電力を約25%抑えられる、としている。

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