2024年12月時点では、6両編成は5000系が6本、5030系が2本、5000系に5030系を組み込んだ編成が2本、リニューアル車(5702編成)が1本の計11本。4両編成は2本(5000編成・5002編成)が在籍する。6両編成は直通特急や特急、4両編成はS特急や普通車を中心に運用する。
座席については、固定クロスシートで登場した車両も多くが転換クロスシートに変更されている。また、6両編成の大阪方先頭車は阪神大阪梅田駅での混雑対策のため、ロングシートとなった。
リニューアル車は中間の2両だけが転換クロスシートで、前後の4両はロングシートだ。一方、2024年12月時点で4両編成の2本などに集団離反式の固定クロスシートをみることができる。
デビュー当時「ごっつ輝いた新型車両」
同社技術部車両課車両区長の飯塚文雄さんは1988年の入社。5000系がデビューした1986年当時は網干線沿線に通学していた。「『シルバーでごっつ輝いた新型車両やな』と見ていたが、入社して仕事で携わることになるとは思っていなかった」と振り返る。
1980年入社の田中さんも「3000系のクリーム色のイメージが強かった当時の山陽電車で、アルミ車の5000系が7本も一気に走り始めた。豪華なクロスシート車が網干線にも入っていってセンセーショナルやったんです」と話す。
「当社には(戦後)私鉄初のクロスシートの特急用新造車である820形の歴史があり、5000系を開発した先輩たちにはそうしたプライドがあったのではないかと思います」(田中さん)
山陽電車や阪神電車の駅で直通特急を待っていて、ピカピカの最新車両6000系がやって来ると嬉しいのは確かだが、いぶし銀のような5000系のクロスシートの乗り心地もまた、味わいがあるのではないだろうか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら