ロールス・ロイス「ゴースト」セダン継続の真意 EV全盛の今、12気筒エンジンも継続する心意気

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ゴースト・シリーズⅡのフロントフェイス
ゴースト・シリーズⅡのフロントフェイス(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

今回のシリーズⅡの最大の変更点は、外観と内装が中心だ。「シンプルなラインによるリデザインを心がけました」と、リードエクステリアデザイナーのサイモン・ヘインズ氏は、エグザンプロバンスの試乗会場で説明してくれた。

「私たちは、つねに顧客の声に耳を傾けています。ゴースト・シリーズⅠはおおむね好評だったので、シリーズⅡは大きく変えないでいこうという方針を打ち出しました。ただ、ヘッドランプの輪郭をはじめ、フロント部分はもっとシンプルにして“かたまり感”を出し、この先、このままのデザインで続けていけるよう意識しています」

自分で運転するクルマという印象を強めたゴーストの姿

デザインが一新されたフルデジタルメーター
デザインが一新されたフルデジタルメーター(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

すっきりした表情になったフロントマスクに加え、リアでもコンビネーションランプの形状を変更。BEV(バッテリー駆動EV)の「スペクター」と共通するテーマの意匠になった。ロードホイールは22インチと大径化。これによって“足”の存在感が増して、走るクルマという印象が強くなった。

実際、ゴーストのオーナーの9割以上が自分で運転するのだという。今回もエクステンデッドホイールベース仕様が用意されたが、後席空間が拡がったこのモデルでも、やはり、オーナーは自分で運転するケースがほとんどだと、本社の広報担当者に説明された。

内装ではOS(オペレーティングシステム)を刷新。スペクターとSUVの「カリナン」と共通のもので「スピリット」と名付けられている。音声認識システムなどの性能が向上。ただし、車内のアンビエントライトが64色用意されるなど、そういう機能はあえて盛り込まれていない。

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