車内のエンターテインメントとしては、ほかの車種と同様「スターライト・ヘッドライナー」が用意される。天井に星座を思わせるLEDの“星”がちりばめられていて、じっと見ていると、ときおり流れ星があるという凝り方。運転席からの操作でも、この流れ星は出せるようだ。どっちかというと地味な娯楽であるところが、ロールス・ロイスらしい。
ダッシュボードには、アナログ式時計と、その下にラジエターマスコットであるスピリット・オブ・エクスタシーの像が収まった「クロックギャラリー」が、カリナンに次いで採用された。機能とはまったく関係なく、オーナーには嬉しい装備かどうかも、私には不明ではあるが……。
ゴースト・シリーズⅡを、こうして力を入れて開発している背景は、ロールス・ロイスとしてセダンをあきらめない姿勢が現れているのだろう。一応、その部分についても確認してみた。
「私たちのラインナップでもっとも売れているのはSUVのカリナンですが、サルーン(セダン)独自のエレガンスを求める顧客は一定数います。SUVの持つ機能性がすべてでなく、4人がすばらしい快適性でもって長距離ドライブに出かけられる。そこに(ゴーストのような)4ドアGTの真髄があると考えています」
「今のボリュームはそう多くないかもしれませんが、この先もセダンを作り続けていきます」とプロダクトマネージャーのマット・バット氏は言う。
12気筒ガソリンエンジンは存続
さらに、12気筒エンジンの未来を、ロールス・ロイスではどう考えているのかと尋ねた。
「可能なかぎり作り続けていくつもりです。電気と12気筒の2本立てで、ハイブリッドはありません」と、ずいぶんと潔い答えが返ってきた。
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