東武「ザ・野田線」、清水公園から梅郷までの大変貌 路線発祥の地、野田市は単線でも巨大駅の貫禄

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島式ホームが1面の清水公園駅。この駅は地上にホームがあって、線路の下の地下通路を通って駅の東西に出るという構造だ。西側に出て駅前広場から少し西に進んでいけば清水公園へ。反対の東側は、駅のすぐ脇にソライエの看板が掲げられていて、真新しい住宅地になっている。

そして、野田線は清水公園駅を出発してすぐに高架へと駆け上がる。ここからは千葉県を事業主体とする連続立体交差事業によって、2021年に高架路線に姿を変えた区間だ。

この連立事業によって11カ所の踏切がなくなり、野田の旧市街と国道16号を結ぶ主要道の渋滞も解消されたという。現在の野田市の市役所や警察署、消防署といった行政機関は、いずれも国道16号沿いに集まっている。

「愛宕駅は、そうした市役所などにいちばん近い駅ですね。市名そのままの野田市駅ではなく、愛宕駅で『市役所はどちらですか』とよく尋ねられます。ちなみに、愛宕駅のほうが野田市駅よりもお客さまのご利用は多いんですよ」(清水駅長)

真新しい駅舎が出迎える

愛宕駅は高架化が完了してからも駅周辺の工事は続けられており、現在までに西口の広場が完成している。

駅舎は高瀬舟をモチーフにしたデザインで、西口広場に張り出した船の帆をイメージしたであろう雨よけの大屋根は膜材を使用。清水駅長によると、この大屋根には夜になるとプロジェクションマッピングによる映像演出が映し出されているのだとか。

現在は線路の東側、国道沿いを中心に新しい市街地が形成されている。しかし、もともとの野田の中心は線路の西側にあった。北は愛宕駅の西側の愛宕神社あたりから野田市駅の西側まで、南北に走る流山街道沿い。野田市を代表する企業、キッコーマンの野田本社なども流山街道沿いにある。野田市駅と愛宕駅という、2つのターミナルももとはそうした中心市街地への玄関口だ。

東武アーバンパークライン 愛宕駅
膜材を使った愛宕駅前広場の大屋根。夜にはプロジェクションマッピング(撮影:鼠入昌史)
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