開発か景観か「宝石のような街」盛岡のジレンマ マンション広告「岩手山」取り違えで市民激怒も
このNYT報道を機に、日本のテレビや新聞、webメディアがこぞって盛岡を紹介。その効果もあってか2023年の盛岡市の宿泊観光客数は107万人泊で、コロナ禍前の2019年を上回る数字に。宿泊客数と日帰り客数を合わせた観光入込客数も前年比16.3%増の430万人と好調だ。
外国人宿泊観光客も6万5000人とコロナ禍前の水準に戻り、市観光課は「ニューヨーク・タイムズ紙効果により、欧米諸国からの旅行客が増加傾向」とみている。
歴史ある城下町 古い街並みと町名が残る地区
南部藩の城下町であり、明治・大正のころは商業や文化の拠点として栄えた盛岡。
石垣が残る盛岡城跡公園のすぐ横には、秋になると鮭が遡上する中津川が流れ、そのほとりのエリアに、南部鉄器や染物の工房、リノベーションされた歴史的建造物、老舗の喫茶店などが点在。江戸から近現代まで、さまざまな時代の暮らしぶりが感じられることから、外国人観光客にも人気が高い。
この中津川の南側は古くから河南(かなん)地区と呼ばれ、「紺屋(こんや)町」「肴(さかな)町」といった城下町の歴史を伝える町名が今も残る。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら