「めまいの悩み」年だからとあきらめてはいけない 脳と筋肉だけは、年を取っても成長させられる
ひと昔前は「フワフワ型のめまいが起きたら、まずは脳の疾患を疑うべし」と言われていました。しかし近年の研究では、その可能性は低いことがあきらかになっています。
頭や体がグラグラ、あるいはユラユラ揺れた感じがする「動揺性めまい」は、おもに次のような症状があります。
「動揺性めまい」のつらいところは、めまいの治療を得意としない病院を受診すると、「原因不明」として有効な治療を受けられない場合があることです。「歳のせい」「気のせい」などと言われてしまうこともよくあります。
クラーッとする「立ちくらみ」にも要注意
以上の3つのタイプのほかに、もうひとつお話ししておきたいめまいの症状があります。立ち上がったときに「クラーッ」とする「立ちくらみ」という症状です。
これは耳ではなく、脳貧血や心疾患、脳血管障害などによる一時的な血流障害が原因となる症状です。低血圧、睡眠不足、疲労などが原因で起こることもあります。
この立ちくらみは、なかなか完全改善が期待できない少し特殊なタイプのめまいです。ときには重篤な病気が隠れていることもあるため、症状が頻繁に起こるようであれば、耳鼻咽喉科ではなく、循環器内科や脳神経内科を受診することをおすすめします。
とくに、65歳以上で生活習慣病の高血圧や糖尿病などの持病がある男性で、突然、強い立ちくらみの症状が出た場合は、脳梗塞や脳出血などの脳の障害が原因の「中枢性めまい」と呼ばれるめまいの可能性があるので、早急に脳神経内科、脳神経外科などを受診する必要があります。
ちなみに、高血圧や糖尿病などの持病がある男性は、女性の3倍も中枢性めまいになりやすいことがわかっているので、生活習慣病に注意することが重要です。
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